Vine Linux 4.1 インストール
2007年7月29日自宅で以前から利用しているVine Linux。
日本語系のサポートというか、情報が結構多い為Redhatは使わず初心者向けVineを依然として利用中。もう5~6年くらいになるんでしょうか・・・。
これまでVine化してた元Windows98SEが部屋の中で「邪魔もの」扱いされ始めたのと、あまりにアダプターが発熱しすぎている為・・・いよいよ引退の時期に。
新しく、元WinMeのデスクトップをVine Linux化することにしたので、メモに。
(ちょっとした情報、参考になればいいですが・・・)
Vine Linux 4.1の新規インストール
Vine Linuxをインストールするにあたって、Vine LinuxのCDを入手する必要があります。
初めてLinuxをインストールされる方には、少し難しいかもしれません。ここではインストールの手順だけメモしておきたいので、CDの入手から、イメージCD(ISO)の作成については、他のサイトや書籍などを参考にしてください。
一応、メモとして。
- Vine Linuxサイトから、ISOイメージをダウンロード。(お使いのマシンのCPUに合わせてダウンロードする必要があります)
- デストリビューションでも異なるかもしれませんが、出来れば最新のバージョンを入れるほうが無難だと思います(情報が少ない・・というデメリットもありますが)
- ISOイメージは、約700MB近くあります。ダウンロードまで気長に・・・待っててくださいね
- ダウンロードしたISOイメージから、インストール用CDを作成します
- この際、マスタリングという処理が必要なので、お持ちのCDライティングソフトを確認してください(通常は、付いてないことが多いです
- マスタリング用のソフトとして、私がよく使うのはCD Manipulatorというソフトです(CDに限ってですが)・・・・・いつの間にか閉鎖されていたようですが、最新分はダウンロード可能なようです
- あとは、各ライティングソフトでマスタリング処理を行って、CD-Rに書き込めばOKです
インストールマシンスペック
インストールするマシンスペックは以下です。
元WinMeだけあって、スペックは今では化石・・・並ですが、Linuxで不要なサービスを入れない形での運用であれば、これ以下のスペックでも全然問題ありません。
(あるかもしれませんが・・・・私はこの程度のスペックでも不満は・・・あまりありませんので)
- マシン vaio PCV-RX50
- CPU Celeron 700MHz
- RAM 384MB(256MBだけ拡張してましたw)
- HD1 120GB
- HD2 256GB
- デバイス
-
- CD-RW
- DVD-RW 拡張(メーカーどこだっけ?w)
Vine Linux 4.1のインストール
インストールしたいマシンに、作成したVine Linux 4.1インストール用CDを入れて、CDから起動します。
Vine Linux へようこそ
インストール後、Vine Linuxへようこそという画面が出るので、見たい方はリリースノートを見たり、ヘルプを隠したりして・・・・満足したら「次へ」をクリックします。
言語の選択
インストール時に使用する言語を選択します。
インストールを英語で!!!と強く思う人以外は、普通に・・・日本語でOKかと。
「次へ」をクリックします。
キーボード設定
Linuxでは多言語をサポートしていたりしますので、日本語キーボードを必ず選択してください。
この設定が不適切であったり、ドライバが不適切だったりすると「Shiftキー」を押しながら入力する文字や、@などが正常に入力できなくなったりします。
「Japanese」を選択して、「次へ」をクリックします。
インストールの種類
OSをインストールする際に、必要なパッケージだけをインストールすることが出来ます。
Linuxに慣れた方は、最小構成か、カスタムあたりになるんじゃないかと思いますが、初心者の方はHDの余裕があれば、全てインストールでもいいんじゃないかと思います。
今回私は、パーティション設定の必要があるのと、必要なサービスは後から随時入れて行く方なので、ここでは「カスタム」を使ってインストールしていきます。
「次へ」をクリックします。
ディスクパーティションの設定
Linuxでは、デュアルOSも可能だったりします。
簡単に言うと、Windowsを使いたい時はWindowsを、Linuxにしたい時はLinuxを・・・という2つのOSを起動時に切り替えることを差します。
WindowsとLinuxではディスクのフォーマットが違うので、このあたりは初めての方には難しいかもしれませんが。私は、将来的にBSDも入れようかな・・・的な感じなので、その辺を考慮して設定していこうかと思います。(BSDとLinuxも確か・・・ディスクフォーマットが違った気がしますが・・・)
BSD自体は後日入れるかも・・・程度なので、今回はVine Linux用の設定だけに留めておきます。
「自動パーティション」を選択すれば、BIOS上で認識しているHDに対して自動でパーティション設定を行えます。
「Disk Druid を使用して手動パーティション設定」を選択すれば、ドライブ単位やパーティション単位で細かな設定が可能です。
私は、メモリが少ないマシンを使うのでswapを多めに取る意味で、手動パーティション設定を選択します。
「次へ」をクリックします。
パーティション構成
このマシンは、HDとしてはかなりの容量があるのでちょっと無駄ではありますが、以下のような構成にしました。
- /dev/hda
-
- /dev/hda1 — /boot 256MB
- /dev/hda2 — swap 2048MB
- /dev/hda3 — / 73971MB
- /dev/hda4 — 拡張領域
- /dev/hda5 — /var 40960MB
- /dev/hdb
- /dev/hdb1 — /home 238473MB
※一度パーティションを切って、OSをインストールするとその後のパーティション変更はかなり難しいので、分からない方は全て「/(ルート)」に対して割り当てることを強くオススメします。
ただ、インストール自体は楽なものですし、ディレクトリに対してシンボリックリンクを張る・・・といった方法で回避も出来ます。実際にサービスとしてLinuxを稼動させるといった用途では無い限り、あまり真剣に考えることもないかと・・
パーティションの設定が終わったら、 「次へ」をクリックします。
ブートローダーの指定
3.x系のVine Linuxはブートローダーにlilioを利用していましたが、4.x系からGRUBを利用するようになっています。
ここは特に変更する必要はありません。私はいつも無視してますのでw
「次へ」をクリックします。
ネットワークデバイスの設定
ネットワークデバイス(NIC)をVineLinuxが認識していれば、この画面が表示されます。
実体験・・・なんですが、NICを認識しない場合もあって、その場合はKernelをアップデートしたり、ドライバを入手後設定したり・・・ということもあります。
特に、DellサーバーではNICを認識しないことが多かったような・・・。
正常に、この画面が表示されていれば、お使いの環境に合わせてネットワーク設定を行ってください。正しく設定されていれば、インストール後すぐにWEBにつながりますので、サービスのアップデートなどがスムーズに行えます。
サーバーで利用される場合、DHCPでIPアドレスを設定すると後々困ることになりかねません。
サーバーとして利用される場合は、LAN内で固定IPに設定してください。
「ホスト名」だけは、設定しておくことをオススメします。
私の場合、vaioにVineLinuxを入れますから・・・VL-VAIOとしました。
設定が終わったら、「次へ」をクリックします。
ファイアウォールの設定
Linuxでは、様々なサービスを利用することが出来ます。その分、サービスへのアクセスが適切であるかどうかを判断しなくてはいけません。
不正アクセスを禁止する意味でも、不要なサービスは起動せず、サービスへのアクセスへは制限をかけるのが一般的です。(個人利用の場合はどちらになるのかは不明ですが・・)
以下のように設定しました。
ファイアウォールを有効にする
アクセスを許可するサービス
- リモートログイン(SSH)
- Webサーバー(HTTP、HTTPS)
- ファイル転送(FTP)
- メールサーバー(SMTP)
他にも、TenletサーバーやSamba(ファイル共有)、SMTPやPOPなどのメールサーバーを起動する場合も、ファイアウォールでサービスへのアクセス許可を適宜行う必要があります。
現段階では、この4つの設定しか出来ませんのでインストール後、必要に応じてファイアウォールの設定を変更する必要があります。
この設定は、インストール後も変更が可能です。
というより・・・サービスが増える度、この設定を見直す必要があります。面倒ですが・・・快適にLinuxを利用する為です。
内容を確認後、「次へ」をクリックします。
システム標準の言語設定
こちらはそのままでOKです。
日本語以外で、追加言語が必要な場合は選択後、「次へ」をクリックします。
タイムゾーンの設定
Windowsを利用していると、このあたりはあまり意識しませんが、通常OSは世界標準時を基準に動作しています。(ほとんどの時計がそうかもしれませんが・・・)
世界標準であるイギリスのグリニッジ天文台からの時差で日本時間も表現されています。
日本時間は、GMT+9:00となります。(意味としては、グリニッジ天文台より9時間早いになるのかな・・・)
ここでは、「Asia/Tokyo」を選択して、「次へ」をクリックします。
rootアカウントの設定
Linuxでは、最上位のシステム管理者をrootとしています。
インストールの時に、このrootユーザーのパスワードを設定する必要があります。特に、複数のユーザーでLinuxを利用する場合、ユーザーに安易にサーバー設定を変更されると大変なことになったりします。その為にも、確実にrootユーザーのパスワードを設定しておきます。
もちろんパスワードなので、後で変更も可能です。ただし、インストール後、root権限で編集したり、追加インストールする項目も多数あるので、ここで設定したパスワードは忘れないようにしてください。
ここでは、一般ユーザーのアカウントも作成できます。
私は通常一般ユーザーでLinuxを操作して、root権限が必要な場合だけroot権限で実行するようにしていますので、ここで一般ユーザーの登録も済ませておきます。
rootパスワードと、必要であれば非管理者ユーザーの設定が終わったら、「次へ」をクリックします。
パッケージの選択
インストールパッケージを「カスタム」としていたので、ここでパッケージの選択、指定などを行います。
ちょっと大変ですが、不要なサービスを起動させないにはこの方法を取るのが一番ですので・・・
簡単にですが、私の設定を以下に記載。
- X — 基本的に不要なんですが、GUIで操作した方が効率がいい場合もあるので、そのままインストール
- GNOME — 外したいところですが・・・X絡みで必要だったりもするのでそのままインストール。電卓や画像ビューアーは削除してもいいですが、サービスではないので保留。
- エディタ —Emacsを追加
- グラフィカルインターネット —filefoxとgftpのみ選択
- テキストベースのインターネット — こちらはそのまま(wgetやtelnetクライアントあたりは通常必須)
- オフィスツール — 不要なので全削除指定
- サウンドとビデオ — ここは完全にお好みでしょう・・・。私は、CD/DVDへのライティングとコマンドライン上からのライティングが必要なので、対応するもののみ選択
- Texドキュメント管理 — 不要なので全削除指定
- グラフィックス — 個人的にはImageMagickのみでOK。ただし、gimpは結構高機能でもあるので、一応インストール。
- 全文検索エンジン — 今のところNamazuは利用していないんですが、今後(盆の暇な時期にでも・・・)ハックしてみようかと思うので、一括インストール指定。
- Webサーバ — 4.1系からApache2。一応、マニュアルもあると重宝したりもするのでApache2、mod_sslともにマニュアルもインストール指定。
- メールサーバ — PostfixかSendmailか迷うとこなんですが、Postfixの方が楽なので・・・Postfixをインストール。Sendmailはパッケージをダウンロードすればインストール可能です。
- ネームサーバ — DNSでやりたいことがあるので、全てインストール指定。
- FTPサーバ — FTPとしてproftpdをインストール指定。
- NFSサーバ — 不要なので全削除指定
- ネットワークサーバ —ntpとOpenSSHを選択。
- 開発ツール — 特に必要なものは無いんですが、Rubyのみを指定(やってみようかと・・)
- カーネル開発 — 恐ろしくて・・・選ぶ気にもならないので、全削除指定。
- 管理ツール — 全部あればいいんでしょうが・・・・おそらく必須なのはXconfiguratorとsynaptic、system-config-securitylevel
- システムツール — いるのは・・・partedとsamba-clientくらいでしょうか。
- 印刷サポート — Linuxから印刷しないのであれば、不要です。全削除指定
- ドキュメント類 — Linuxでは、分からないことは自分で調べる!が基本です。私は全部インストール指定。
パッケージ管理には、Synapticが激しく便利だったりします。ここで何もインストール指定しなくても、SynapticさえあればGUIでパッケージの追加や検索、アップデートなどが簡単に行えます。(もちろんコマンドからも可能ですが)
パッケージの選択が終わったら、「次へ」をクリックします。
選択されたパッケージがインストールされるまで、パッケージ数やマシンスペックによりますが・・・少し時間がかかります。CD-R1枚分なので全てインストールだったとしても、1時間程度だと思います。
以上で、インストール作業は終了です。お疲れ様でした。
快適なVineLinux 4.1生活をお楽しみ下さい。
さいごに
インストール後も、サービスの起動設定や追加パッケージのインストール、各パッケージのアップデートなどが必要となります。
Linuxでは、設定ファイルは基本的に/etc配下のディレクトリに保存されています。例えば、Webサーバーであるapache2を設定したい場合は、以下のようなコマンドを実行後編集を行うことになります。
$ su -
# vim /etc/httpd/conf/apache2.conf
... 編集作業
そのあたりについては、私の作業次第・・・ですが、また後日紹介したいと思います。
予告として、Vine Linux 4.1のインストール後の設定・確認、以下のサービスについての初期設定を簡単に・・・ですが解説しようかと思ってます。(予定は・・・・今のところ未定なので、後日・・・としか言えませんが)
また、Linuxを利用する上で個人用の設定ファイルというものがあって、そのカスタマイズをすることで、色々と便利になったりします。おそらくGUIでは到底無理なことも・・。
是非x2コマンドラインからのLinuxの操作を少しでも楽しんで頂ければ。(別に、Linuxに対して何も貢献していませんが、かゆいところが無い・・・というのが私のLinuxへの感想だったりします)
今回は、Vine Linux 4.1のインストール画面を解説したものです。他のバージョンや他のOSに対して読み替えが聞く部分、NGな部分があります。
各ディストリビューション単位でかなり詳細に解説されているページも多々ありますので、そちらも是非参照下さい。